私のソファ第1号

愛しのソファでリラックス

私のソファ第1号

 初めての一人暮らしをしたとき、まず第一にソファベッドと昇降式のテーブルを
購入しました。一人暮らしを始める嬉しさから、かなり奮発して、
この2つの家具だけで20万円程の金額だったと思います。

大して貯金もないのに、流線形のソファベッドがどうしても気に入り、
そのソファベッドにも合い、且つ椅子にも対応することができる
昇降式のテーブルを購入したのです。

家に届いたときは本当にうれしくて、そのソファベッドをソファ状態にしたり、
ベッド状態にしたり、何度も引き出しては戻しを繰り返していました。

そのソファベッドは本当に、私のお気に入りとなり、10年近く愛用していました。

初めての一人暮らしは、目黒駅から徒歩10分程度の静かな住宅地でした。
6畳の畳部屋の古いアパートで、日当たりが良いことだけが取り柄の部屋に、
座面がオレンジ、背もたれはネイビーの一見ポップなそのソファベッドが妙にマッチして、
自分の意志で、自分のお金で購入したそのソファは、日の光を浴びていたのもありますが、
私の眼にはキラキラと光り輝いていました。
その2つの家具以外は、本と雑誌が木箱に積まれた、テレビもない殺風景な部屋でしたが、
そのソファベッドに横になり、窓を開け放って、ぽかぽかと日差しを浴びながら、
そよぐ風の音を聞きながら、読書するひとときが至福の時でした。

数度の引っ越しにも、私と共に新居に移り、生活を共にしてくれました。
ベッドとしての利用はほとんどなくなっても、ソファとして愛用し、
部屋に彩りを加える家具として手元に置いておきました。
背もたれが流線形のデザインは、最近の家具がどんなにバラエティに富んでいても、
あまり見かけないデザインです。あの背もたれが流線形なところが、
ソファにしたときには安定感を、ベッドにしたときにはフィット感を、
強調していたように思います。

現在は、ソファとベッドをそれぞれの用途として購入したので、
その愛用のソファベッドはお役御免になりましたが、何もなかった私の部屋に
彩りを加えてくれ、私の生活にも彩りを加えてくれていました。

2011年12月26日 / タグ:[ , , ]