TOP > ソファスタイル コラム > ソファーに囲まれる生活 > ふかふかリクライニングソファは神様のベッド
私の部屋には、リクライニングソファベッドが置いてあります。
それは10畳の洋室の真ん中で、フロアタイプの床に近いソファです。
全長は100センチ×185センチもあり、ベッドとして使用するときにも、
とても余裕のある大きなサイズです。
そして特に私が気に入っているのが、ソファの厚みが30センチもあるということです。
ふかふかのそのソファに腰を下ろすと、まるで雲の上に浮かんでいるような感じです。
空の上から下界を見下ろす、神様になった気分になります。
今日一日のあいだに、私の身にふりかかった出来事を考えてみます。
あれもこれもたくさんあったけれど、心の中で整理をして思い出してみます。
まずは課長の三上さん。備品整理の担当は、私ではありません。
それなのに課長であるあなたは、さも担当者が私であるかのように注意をしてきました。
間違い箇所を指摘しては、くどくどとお説教です。そういうことは担当者にいってください。
そんなあなたの行動は、まるで浅はかこのうえもありません。
常日頃から、もっと部下のことをよく把握しておくべきです。
私がそんな簡単な間違いをするはずがないでしょう。
あなたはもっと人を見る目を養う必要があります。
まあ、今回だけは大目に見ておきます。幸運だと思って感謝してください。
頭上で組んだ両方の手のひらを、私は更に上へ持ち上げて体を伸ばします。
少し浮き上がったお尻を、ふたたび雲の上に落として、ふうっ、と、息を吐き出しました。
そうそう、それから経理の田中君。あなたはどうしてそんなにそそっかしいのですか?
そういうことでは誰ひとりとして安心して仕事に集中できません。
経理というのは、大切な会社の要です。ゼロをひとつ付け忘れただけで、
大変な事態に陥ってしまうのです。
計算をする前に、まずひとつ深呼吸をして。それから全神経を研ぎすましてください。
ふかふかの雲のソファに寝そべっているうちに、私はうとうとと意識を失っていきます。
神様のベッドから下界を見下ろしながら、夢の世界へと誘われていくのです。