ソファとラジカセ

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ソファと過ごす彩り時間

ソファとラジカセ

ラジカセ、という響き自体ちょっと古いけど、なんだかきゅんとしてしまう。
それはそれは古いタイプのもので、ソファから見える位置に置いてある。

今はインターネットで音楽を購入できてしまうけど、お気に入りのCDはやっぱり手元に
持っておきたいのは自分だけだろうか。
その考え方すら古いのかもしれないが、ジャケット含めて、アーティストの作品だと思うし、
あの歌詞カードをペラペラめくる感じがとっても好きなのだ。

気分によって選ぶCDは異なる。そこで自分が今どういうテンションなのかを知ることもある。
そのラインナップは、古いものから最新のものまで。
古いものだと購入したのはもう15年以上前になる。それから、何度聴いただろう。

たくさんあるCDのうち何枚かは世間的に「名盤」と呼ばれるものであり、
自分にとっても例外なくそうだ。そして、自分だけの「名盤」もある。
する切れるほど何度も聴いたのに、聴くたびにときめいてしまい、
改めて良い曲だな、と感じることがよくある。

聴く年齢やその時のおそらく経験値によって、同じ歌詞でもメロディでも
また違った感覚を覚えるから不思議だ。きっと、そうやって誰しもが各々の感覚で
世界を感じ取り、想いを馳せ、共鳴できるものこそが、名曲や名盤として残っていくのだろう。

ソファから見えるその古いラジカセは、学生時代の頃からずっと音楽をならし続けている。
今はもっと便利で高品質のものが販売されているのだけど、どうしても捨てられない。
友人が来て、そのラジカセを発見しては、懐かしがったり不思議がったりしている。

最新のJ−POPはともかく、特に古いCDは、なぜかラジカセで聴きたくなってしまう。
きっと、昔、このCDを聴いた古い記憶ごと、思い出すのが楽しいからだと思う。

いつまで機能してくれるかは分からないけれど、また3年後、5年後にこのラジカセで
同じCDを再び聴いてみたい。きっと新たな発見があるはずだから。

2012年2月4日 / タグ:[ , , ]