ソファと花瓶

ソファと過ごす彩り時間

ソファと花瓶

本当のことを言えば、動物も植物もそんなに得意なほうではない。

もちろん犬や猫を見て可愛いと思うし、たとえばソファで寛いでいる時、
ここに小さくてふわふわのワンちゃんや毛並みの整った小さい子猫がいたら
どんなに癒されるだろう、とも思う。

現実問題、仕事に家事に遊びに忙しいので、彼らが思うほどにお世話をしてあげられず
きっと彼らはいつもソファの上で寝たままの状態になってしまうだろう。

だから最近は、もっぱら植物だ。まずは、観葉植物を買ってみた。
友人に言わせると、観葉植物も生き物なので、きちんとコミュニケーションをとると
成長が早く、また、美しいのだという。

ソファから少し遠いが全容はハッキリと分かる場所に置いて、簡易的な森林浴を楽しむ。
なんだかそこからマイナスイオンが出ているようで、心身がリフレッシュされる。
自分がなんだか健康的なことをしているような気分になる。

ソファのすぐそばの窓辺に、花を飾るようになったのは最近だ。
きっかけは結婚式の引き出物で花瓶を頂いたこと。
お皿やマグカップなどは数えきれないほど頂いたが、花瓶は初めてだった。

それまで花を飾ったり生けたりする習慣など殆どなかったので、少し戸惑ってしまった。

初めにその花瓶に飾られた花は、友人の計らいにより、結婚式で受け取ったブーケだった。
この年齢になるとブーケを持つのも少し恥ずかしいのだが、そこは有り難く頂戴して、
家に持ち帰って飾ることにした。

不器用なので、どうすれば見栄えが良くなるか、なんてことは分からない。
でも、母がよく玄関先に飾っていた花を思い出し、見よう見まね、
記憶のままに花瓶に一本一本差していった。

全体的に白い花を基調としており、ところどころピンク色の花が差し色として入った
ブーケは、花瓶とよくお似合いだった。

その花はもう枯れてしまったが、時々自分で仕事帰りに購入している。
ソファに座ると目に入るその花と花瓶が、今日も疲れを吹き飛ばしてくれる。

2012年2月13日 / タグ:[ , , ]