ソファーは人によって、柔らかすぎあるいは硬すぎと感じることもありますよね。実はソファーは、商品ごとに内部のスプリングも異なります。今回はスプリングに注目し、それぞれの違いからどんな人や使用シーンに適しているかを探ってみました。
ソファーのスプリングは大きく分けて4種類
ソファーに使われるスプリングは主に4種類です。それぞれの中にも素材の細かい違いなどはありますが、まず種類ごとの特徴を知っておきましょう。
見た目にも立体的なコイルスプリング
1つ目のコイルスプリングは、一般的なバネのイメージに近い立体的な構造です。縦に渦を巻いていますが、上下で微妙に大きさを変えることでソファーの座り心地を高めてくれます。
またコイル同士は連結しているため、ソファの一部分に座っても、全体で体重を支えるのが特徴です。弾力性が高く、安定感も期待できます。バネがしっかりしていればより安定性も増すため、バネのサイズに合わせて座面も高いソファーが多いです。
身体の形に合わせてくれるポケットコイル
続いてはポケットコイルです。コイルスプリングを袋(ポケット)で包んだスプリングで、コイルスプリングとは異なり1つ1つが独立しています。そのため一部のコイルが揺れたり沈んだりしても、ほかのコイルは影響を受けにくいのが特徴です。
座った部分のみが沈むため身体のラインにフィットしやすく、柔らかめの感触もあってベッドにも使われています。
安価でコンパクトなウェービングベルト
続いては布バネとも呼ばれているウェービングベルトです。ベルトの名前の通り、座面全体に細長い布製を走らせているのが特徴。上のコイルタイプ2種に比べるとスプリングとしての厚みは必要なく、ローソファなどに向いています。
また金属ではないため、軽さやコスパの良さ、さらには座った時にきしむ音が少ないことも魅力です。逆に金属に比べて劣化しやすいとされますが、近年は強化素材も生まれており、一概に弱いとは言えません。
座った位置で感触が変わるSバネ
最後はSバネです。ウェービングベルトのように平面的なタイプですが、こちらは金属を用いており、S字を描くようなデザインをしています。立体的にする必要がない分、コイルタイプよりは軽いです。座った時の感触はソファーの端であれば硬め、中央であれば柔らかめになりやすく、全体的に弾力性はあまりありません。
ウェービングベルトのように座面の厚みは問わないタイプですが、中央が柔らかすぎになるのを防ぐため、あえて盛り上げた形状のソファーもあります。
スプリング別の向き不向き
ではそれぞれのスプリングは、どんなシーンや目的に適しているのでしょうか。
読書やくつろぎ時間にポケットコイル
長時間過ごしたい、でも柔らかい感触も欲しいという方におすすめなのはポケットコイルです。ポケットコイルは弾力性を備えつつも、ふわふわした柔らかさも期待できます。
読書やスマホを見たり、テレビを視聴したりといったくつろぎの時間におすすめです。また身体に合わせて変化する点から、ベッドのように寝転がりたい場合にも向いています。
椅子感覚で使いたいならSバネ
より硬さ重視の方にはSバネがおすすめです。勉強やリモートワークなどの仕事など、椅子代わりとしても使いたい方に向いています。またある程度硬さのあるソファーの方が、姿勢を変えるのにも◎です。
柔らかすぎると身体を包み込んでくれるのはよいですが、姿勢が固定されてしまって身動きが取りづらいこともあります。
移動が便利なウェービングベルト
ソファー自体を持ち運ぶことが多いなら、軽いウェービングベルトが向いています。もちろんクッション素材やフレームなどほかのパーツにもよりますが、少なくともウェービングベルトであれば、スプリングのせいで持ち運べないリスクは少ないです。
引っ越しが多い方や、模様替えが好みの方に便利です。またウェービングベルトは安価なソファーも多く、最初から短期間の利用を想定している方にもおすすめです。
耐久性は品質やクッション素材などにも注目
ソファーの耐久性ではコイルスプリングがベターですが、ソファーの耐久性として見るならクッションはウレタンフォーム、フレームは金属などほかのパーツにも注目しましょう。
またソファーの場合は耐久試験を行っているメーカーもあります。クリアしている商品には認証マークがついているので、参考にしましょう。
コイル+ベルトタイプのソファーも便利
ソファーの座り心地や品質を重視するのであれば、スプリングは択一ではなく複数選択もありです。
両者のメリットを得られる
例えばポケットコイルの下にウェービングベルトを敷いているソファーです。ポケットコイルによって身体にフィットしやすいだけでなく、ウェービングベルトにより全体で体重を支えてくれるので負荷を分散できます。
上にあるスプリングは利用者を支え、下のスプリングはソファー本体への負荷や床付きを防ぐなど、双方の機能を活かすことが可能です。
長期間同じソファーで過ごせる
複数のスプリングを重ねることで安定感と耐久性が高まれば、1日の利用時間はもとより、数年、数十年と長期間使うことも可能です。
ポケットコイルなど、1種類のスプリングでも長期間の利用は可能ですが、2種類なら単純に負担が半分となるため、修理や買い替えのリスクも減るのは魅力的です。
ペットや小さいお子さんがいる家庭に
耐久性という点では、ソファーに無理を強いる可能性が高いシーンにもおすすめです。例えばペットや小さいお子さんなど、ソファーの上で飛んだり跳ねたりすることもあるでしょう。
また複数のスプリングで弾力性が高まれば、柔らかすぎる座面に足を取られて、お子さんやペットがソファーから転落するリスクも避けられます。
まとめ
コイルのスプリングは種類ごとに形状や機能が異なります。加えてソファーごとに1種類とは限らず、2種類のスプリングを組み合わせている商品もあります。自分や家族の利用シーンを踏まえ、ぜひぴったりのスプリングを持ったソファーを見つけてください。
おすすめの商品
ここからは、ソファスタイルでおすすめのソファーをご紹介します。
体をしっかり支える快適な座り心地で寛ぎタイムを 2人掛ハイバックソファ
ポケットコイルを採用しているソファーです。ハイバックでもあるため、上半身は全体を預けつつ体重も分散してくれます。背もたれにはリクライニング機能もついていますから、真っすぐな姿勢だけでなく緩い傾斜でまったりとくつろぐのもおすすめです。またソファーの脚はハイローの2種類を切り替えることができ、ローソファーとしても使えます。
最高級のデザイン&座り心地 フランス産フェザー入りモダンデザインソファ 幅130cm
Sバネとポケットコイルを組み合わせたソファーです。座面のクッション素材にはウレタンフォームが使われており、長時間の利用、寝姿勢など様々なシーンにおすすめです。背もたれの素材はフェザー100%で、見た目の高級感もありリッチな気分が味わえます。ちなみにこちらは130cm幅ですが、設置場所に合わせてほかのサイズを選ぶことも可能です。
心地よいリラックス空間 北欧モダンデザイン木肘ソファダイニング 2人掛けソファ
シンプルながらもどこかオシャレな木肘ソファです。座面はSバネとウェービングベルトという珍しい組み合わせですが、コイルを含まないためか座面が分厚くならず、スリムな印象を与えてくれます。2人掛けのソファーでも幅が121cmあり、見た目に反してゆったり座れる点も魅力です。柔らかすぎないほどよい弾力性は離着席もしやすく、席を立つ機会の多いダイニングソファーに適しています。
底つき感なしの疲れにくい快適設計 ファブリックソファ
Sバネとウェービングベルトのスプリングに、ウレタンフォームを使っているソファーです。座面内部は全部で4層になっており、硬すぎないほどよさで身体を受け止めてくれるほか、床付きも回避してくれます。また座面や背もたれ、肘掛け代わりになっているクッションはいずれも取り外すことができます。掃除やお手入れもしやすく、清潔さ重視の方にもおすすめです。
しっかりした座り心地 コイルスプリング内蔵カウチソファ ファブリックタイプ
ポケットコイルを内蔵したソファーです。ポケットコイルのみですが、実際はウレタンフォームでコイルをサンドした状態であり、へたりにくさに貢献しています。脚付きということもあって、座面が分厚く見えないコンパクトさも素敵です。また背もたれと肘掛けはいずれもリクライニングでき、横向きでカウチやベッドスタイルとしても利用できます。